7月の投句箱

車に積まれたキャンプグッズ

「キャンプ」

天幕を張りキャンピングする非日常の楽しさ!

今月の選者

小川みゆき(おがわ みゆき)
氷川丸と薔薇
卯浪講師
日本伝統俳句協会関東支部/副支部長・神奈川部会長
公益社団法人日本伝統俳句協会監事
キャンプが好きな40年来のオールドキャンパーです

特選1

ゆく雲や流るるままにキャンピング山田翔子

選評

非日常を味わう醍醐味は流されるままの時間だと思います。この時間がとても好きですね。

特選2

キャンプの灯消せば何かの気配してみらんだぶぅ

選評

テントの中で寝ていて夜目が覚めると外の気配を探ります。将に何か生き物が動いていますよね。

特選3

ソロキャンプひと夜限りの世捨人潮風の台所

選評

そう言われればそうだなと思いました。世捨人感覚でキャンプ楽しんでいます。

佳作

予定より荷物かさばるキャンプかなたまこ
ぽつぽつと杉のあひまにキャンプ小屋河島 八々十
キャンプ村知らぬ同士が酌み交わす愛生園風来坊
星の数かぞえ更けゆくソロキャンプ愛燦燦
底抜けに明るい夫婦テント張る木村隆夫
無心なる顔並びをりキャンプの火林山千港
君の目に燃える火のあるキャンプかな貴田雄介
大勢で見ていて一人キャンプの火立部笑子
強風にペグ打ち響くキャンプ場創遊
涸沢に色取り取りのキャンプの夜清瀬ハイジ
宿題の作文のこしキャンプかな百瀬はな
キャンプの夜空気のやうな人とゐて石原由女
テントから首の並んだ雨キャンプ藤井眞おん
キャンプの火ヒトだつた頃からの空藤田康子
引っ越しのごときキャンプの支度かな風来

気になる句

かぎりなき星を枕にキャンプ寝る
星を枕にするほどスケールの大きな句ですが「キャンプ寝る」では萎んでしまいます。
「かぎりなき星を枕にキャンプの夜」ではいかがですか?
夜の想像は膨らみます。

選者吟

戻るべく戻りし大地キャンピングみゆき

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