「雨蛙」
間近に目が合っても意思の疎通はできなそう
でも憎めませんね
今回の選者
山本素竹(やまもと そちく)
1951年生まれ
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
特選1
雨蛙ご飯の炊ける匂ひかな城内幸江
選評
湿度が高い方が色々な香りも活き活きと伝わってくる。朝から気持ちの良い句。
特選2
葉の色になりきつてゐる雨蛙珈琲斎
選評
蛙にそのような気持ちはないのだろうが、人の目にはそんな風に見える態度だ。
特選3
蛙鳴く茶室に柄杓の音静かちま
選評
「に」は要らないようだが、外の蛙の動、そして茶室の静けさが伝わってくる。
佳作
噴水の止んで見つかる雨蛙寺津豪佐
よちよちの吾子や両手の青蛙三宅鴉
虫の目に巨大怪獣雨蛙田んぼ
吸盤の透ける葉裏や雨蛙珍酒
草の上きれいな貌の雨蛙みなと
草にゐて草より青き青蛙まこと
雨蛙鳴いているから部屋干しに田畑 整
夜の静寂(しじま)破る一匹雨蛙宮武濱女
雨降るや忽ち鳴きぬ雨蛙大谷如水
雨蛙白き腹みせガラス窓WAKO
一匹に目を覚まされし雨蛙香舟
雨蛙一刻鳴いてそれきりにもりこふん
雨粒と共に跳ねるは雨蛙与太郎
離陸機の窓にぴたりと雨蛙悠久
雨蛙鳴きて行人急ぎ足句駄乱
よちよちの吾子や両手の青蛙三宅鴉
虫の目に巨大怪獣雨蛙田んぼ
吸盤の透ける葉裏や雨蛙珍酒
草の上きれいな貌の雨蛙みなと
草にゐて草より青き青蛙まこと
雨蛙鳴いているから部屋干しに田畑 整
夜の静寂(しじま)破る一匹雨蛙宮武濱女
雨降るや忽ち鳴きぬ雨蛙大谷如水
雨蛙白き腹みせガラス窓WAKO
一匹に目を覚まされし雨蛙香舟
雨蛙一刻鳴いてそれきりにもりこふん
雨粒と共に跳ねるは雨蛙与太郎
離陸機の窓にぴたりと雨蛙悠久
雨蛙鳴きて行人急ぎ足句駄乱
気になる句
はやややや厨(くりや)に五匹雨蛙
「(くりや)」とわざわざ読みを説明する必要はありません。親切かもしれませんが読者には邪魔になるばかり、句の良さが半減されてしまいます
選者吟
夜の雨の道路に数多雨蛙素竹
Web投句箱への投句はこちらから
今月のweb投句はこちらのページで募集しています。
ふるってご参加ください。