4月の投句箱

朧月

「朧月」

外気が暖かくなってきた頃の朧月
外に出て春の夜を楽しみたいです

今回の選者

山本素竹(やまもと そちく)
山本素竹のアイコン
1951年生まれ
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など

特選1

朧月明日も朝から忙しく田畑 整

選評

春の夜の外気の気持ち良さ。しかも朧月となれば、しばらく月を見ながら外を楽しみたい気持ちもわかる。だが明日も朝から忙しいと、朧月を背に現実に戻る作者。余韻のある句。

特選2

朧月点滅灯のビル高し艀舟

選評

ビルの屋上に点滅する光は、飛行機などに高い建物を知らせる目印。明るい夜空に浮かぶビルの景色が想像される。朧月の空と、人の世のビル、点滅灯とのコラボ。

特選3

背負ひたる吾子の寝息や朧月稜風

選評

子を寝かそうとしての屋外を想像した。古き時代の田舎の光景かもしれない。人々の暮らしを見守るような朧月が目にうかぶ。

佳作

停車場に乗客ひとり朧月蒼鳩 薫
朧月眠らぬ街を眠らせて沙那夏
球場のきえし灯やおぼろ月砂山恵子
村はずれ灯るものなし朧月甲賀忍者
十津川のつり橋高しおぼろ月風来
薬局の電飾猛し朧月堀雅一
朧月母のよはひをおもふなりWAKO
寝静まる街は無呼吸朧月一日一笑
月おぼろ夜を眠らぬ鳥獣待須
病床の母やさしくて朧月キートスばんじょうし
哀しみはスローモーション朧月せつこ
朧月土塀の続く内子町桔梗
病む吾子に又ねと手ふり朧月のり女
この人と連れ添ふ予感朧月香舟
朧月決算前の帰り道安楽人

気になる句

黄砂さえ わき役にする 朧月
美しい朧月が想像され、内容もよく分かる句だと思うのですが、5・7・5の文字の間が一文字分空けてあります。
分かりやすいようにそうされたのでしょうが、この必要はありません。少数ではありますが他にも数名おられます。初心者のように見られてしまいますのでもったいないですね。

選者吟

月光の光つぶつぶ朧月素竹

Web投句箱への投句はこちらから

今月のweb投句はこちらのページで募集しています。
ふるってご参加ください。