「爽やか」
清澄な感じで身も心も爽快感が溢れる。
「さやけし」とも。
今回の選者
小川龍雄(おがわ たつお)
1952年生まれ
1978年から句作
日本伝統俳句協会理事
1978年から句作
日本伝統俳句協会理事
特選1
爽やかやくるりくるくる鳶の輪悠久
選評
心地よい青空。とんびがくるりと輪を描いた。
特選2
爽やかやロッキングチェアぎいこぎこ藤輪に桔梗
選評
気持ちの良いひと時が「ぎいこぎこ」で描けた。
特選3
爽やかにまた一からの千羽鶴ぐずみ
選評
また次の千羽鶴作成に取り掛かった。清らかな心で折り進んでいく。
佳作
「カッコウ」と歩行者信号さわやかに中島 容子
爽やかや万年床を上げようか佳月
爽やかや四番へ投げしど真ん中遊子
爽やかや靡く港湾安全旗みなと
爽やかに娘は巴里に行くと言ふトマト使いめりるりら
爽やかな風を浮力にペダル踏むふじこ
爽やかや光溢るる川の音ワイス
風呂上がり爽やかな風身にまとい美翠
爽やかや補助輪はずし前ゆく子珈琲斎
爽やかや着慣れし綿のシャツを着てたいぞう
爽やかな疲れも背負いて行く古道西村真紀
爽やかや氷河のけづる谷の風碧
爽やかや妻を子の手に預け来て英世
爽やかに朝の挨拶交わす道緑陽
爽やかや丘のチャペルの鐘の音道下北翔
爽やかや万年床を上げようか佳月
爽やかや四番へ投げしど真ん中遊子
爽やかや靡く港湾安全旗みなと
爽やかに娘は巴里に行くと言ふトマト使いめりるりら
爽やかな風を浮力にペダル踏むふじこ
爽やかや光溢るる川の音ワイス
風呂上がり爽やかな風身にまとい美翠
爽やかや補助輪はずし前ゆく子珈琲斎
爽やかや着慣れし綿のシャツを着てたいぞう
爽やかな疲れも背負いて行く古道西村真紀
爽やかや氷河のけづる谷の風碧
爽やかや妻を子の手に預け来て英世
爽やかに朝の挨拶交わす道緑陽
爽やかや丘のチャペルの鐘の音道下北翔
気になる1句
さはやかになみだ流るる遊女かな
「爽やか」は清々しさ、さっぱり感、清澄感を表している。この句、中七、下五にそのような雰囲気は微塵も感じられない。別の季題を持ってくるべきと思う。季題の斡旋は難しい。
選者吟
爽やかや橅の大気に深呼吸龍雄
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