「初時雨」
いよいよ冬が来たという感じ
今月の選者
小川みゆき(おがわ みゆき)
卯浪講師
日本伝統俳句協会関東支部/副支部長・神奈川部会長
公益社団法人日本伝統俳句協会監事
キャンプが好きな40年来のオールドキャンパーです
日本伝統俳句協会関東支部/副支部長・神奈川部会長
公益社団法人日本伝統俳句協会監事
キャンプが好きな40年来のオールドキャンパーです
特選1
初時雨見下ろす街へ降る日差しカミムラフサコ
選評
雨が止み丘から下の街を見ていると日が矢になって差し込んでいる。
そういう明るい風景を想像します。
きっと空気も澄んでいることでしょう。
そういう明るい風景を想像します。
きっと空気も澄んでいることでしょう。
特選2
アトリエに天窓ひとつ初時雨木村隆夫
選評
いつまでも天窓の初時雨を見ていたい気がします。
きっと飽きの来ない時間だと思います。
きっと飽きの来ない時間だと思います。
特選3
野良猫はするりと墓地へ初時雨彫刻刀
選評
猫も猫好きな人間を知っているのかするりと素知らぬ顔で通り、楽しくなる句です。
季題のイメージを上手に使っています。
季題のイメージを上手に使っています。
佳作
取付けをいそぐリフトや初時雨愚老
暮れ早き鯖街道や初時雨一路
母の煮るホワイトシチュー初時雨星月彩也華
初しぐれ土蔵の並ぶ町外れ石原由女
初時雨オカリナの音よく響く防子
初時雨曇る硝子にアンパンマン清瀬ハイジ
初時雨駆け行く黒きランドセル千代之人
閂を閉ざす尼寺初時雨木村隆夫
暖簾から顔出す女将初時雨東の山
残業を終へたる家路初時雨みらんだぶぅ
亡き妻の傘見つけたり初時雨森 佳月
山寺の僧の早足初しぐれ杉森大介
初時雨利休鼠の雲迅し三枝百合
初時雨ハチ公前は人多し風来
初時雨日昏れに早き酒場かな植村弘
暮れ早き鯖街道や初時雨一路
母の煮るホワイトシチュー初時雨星月彩也華
初しぐれ土蔵の並ぶ町外れ石原由女
初時雨オカリナの音よく響く防子
初時雨曇る硝子にアンパンマン清瀬ハイジ
初時雨駆け行く黒きランドセル千代之人
閂を閉ざす尼寺初時雨木村隆夫
暖簾から顔出す女将初時雨東の山
残業を終へたる家路初時雨みらんだぶぅ
亡き妻の傘見つけたり初時雨森 佳月
山寺の僧の早足初しぐれ杉森大介
初時雨利休鼠の雲迅し三枝百合
初時雨ハチ公前は人多し風来
初時雨日昏れに早き酒場かな植村弘
気になる句
白壁の酒蔵初時雨にほふ
初時雨が匂うとは感覚的、前衛的でいいなと思います。
半面つい匂を辿ってみたくなり、落ち着きません。
半面つい匂を辿ってみたくなり、落ち着きません。
それで白壁に注目してみました。
「酒蔵の白壁にほふ初時雨」
ではいかがでしょうか?
選者吟
納骨を決めたる夜や初時雨みゆき
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