「星月夜」
秋の夜、月のない満天の星の輝きは最高!
今月の選者
小川みゆき(おがわ みゆき)
卯浪講師
日本伝統俳句協会関東支部/副支部長・神奈川部会長
公益社団法人日本伝統俳句協会監事
キャンプが好きな40年来のオールドキャンパーです
日本伝統俳句協会関東支部/副支部長・神奈川部会長
公益社団法人日本伝統俳句協会監事
キャンプが好きな40年来のオールドキャンパーです
特選1
星月夜地球の回る音静か嘉門生造
選評
星がよく見える高山に上ると時間と共に地球の自転を感じます。地中の深い所ではどんな音を立てているのでしょうか。
不思議で面白い句。
不思議で面白い句。
特選2
畦道の空に無限の星月夜西尾 翠峰
選評
故郷の幼い時の風景を思い出します。寝そべって星を眺めていた頃、深くて美しい夜空から吸い込まれそうな錯覚を受けました。畦道から見た満天の空の広がりがいいですね。
特選3
星月夜列なす富士の光かな無弦奏
選評
穏やかな星明りの中に列をなす登山者のライトの光。
人気の富士登山ですが人気の余り危険も伴う。その光を淡々と表現しているところがいいですね。
人気の富士登山ですが人気の余り危険も伴う。その光を淡々と表現しているところがいいですね。
佳作
道化師の真顔を見たり星月夜神島六男
灯り消し妻と眺むる星月夜時遊人2(じゆうじん2)
ここまでは届かぬ明かり星月夜黄鶺鴒
星月夜しづかに船のすれちがふ柚木みゆき
星月夜島にひとつの信号機菫久
星月夜幾多の星の物語dragon
信州の旅の思ひ出星月夜たまこ
鼾からそっと逃れて星月夜防子
徘徊の母の破顔や星月夜古本屋
星砂の浜とつながる星月夜空流峰山
船旅や太平洋の星月夜艀舟
廃坑の闇の深さや星明り木村隆夫
天も地も星月夜となる湖畔かな庭野環石
星月夜路傍に傾ぐ反射板島田モンブラン
風紋の広がる砂丘星月夜葦たかし
灯り消し妻と眺むる星月夜時遊人2(じゆうじん2)
ここまでは届かぬ明かり星月夜黄鶺鴒
星月夜しづかに船のすれちがふ柚木みゆき
星月夜島にひとつの信号機菫久
星月夜幾多の星の物語dragon
信州の旅の思ひ出星月夜たまこ
鼾からそっと逃れて星月夜防子
徘徊の母の破顔や星月夜古本屋
星砂の浜とつながる星月夜空流峰山
船旅や太平洋の星月夜艀舟
廃坑の闇の深さや星明り木村隆夫
天も地も星月夜となる湖畔かな庭野環石
星月夜路傍に傾ぐ反射板島田モンブラン
風紋の広がる砂丘星月夜葦たかし
気になる句
廃屋のうえ星月夜星月夜
廃屋の上に星月夜が広がることをリフレインで強調したかったのだと思います。
納得させるにはいい方法だと思いますが、見方を肯定的にしてみました。「廃屋をやさしく包む星月夜」ではいかがでしょうか?
納得させるにはいい方法だと思いますが、見方を肯定的にしてみました。「廃屋をやさしく包む星月夜」ではいかがでしょうか?
選者吟
肩と肩寄せ合ふ家族星月夜みゆき
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