「天の川」
昨今は星の数が少なくなった
天の川もはっきりしなくなった
今回の選者
山本素竹(やまもと そちく)
1951年生まれ
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
特選1
街の灯をすべて消したし天の川dragon
選評
そんな風に思った人も多いだろうと思う。もどかしく天の川を仰ぐ作者。
特選2
天の川小さきレンズに広がりぬ照波
選評
あまりに大きい天の川と、小さいレンズと視点が面白い。
特選3
銀漢へしばらく耳を澄ましけり珈琲斎
選評
詩的な感性。繊細な心の動きをとらえた一句。静けさが伝わってくる。
佳作
もう見えぬ祖母の田舎の天の川キョン
八合目の小屋の庇を天の川カミムラフサコ
終電の離るる駅や天の川露崎一己句
天の川灯台守を退く日多々良海月
街灯や それさえ暗く 天の川菊道
高台に住めば都や天の川ようじ
天の川灯台小さく息づける呉帆
終電を逃して仰ぐ天の川風来
街の灯が遠きものとす天の川夏海
山頂の小屋の灯りよ天の川無弦奏
ふるさとの空き家増えたか銀河濃し古本屋
生業のペンション畳む天の川たんくろう
露天風呂ひとり占めなり天の川松子
母の居ぬふるさと遠し天の川佐くら
人の世のいづれ一人や天の川山薔薇
八合目の小屋の庇を天の川カミムラフサコ
終電の離るる駅や天の川露崎一己句
天の川灯台守を退く日多々良海月
街灯や それさえ暗く 天の川菊道
高台に住めば都や天の川ようじ
天の川灯台小さく息づける呉帆
終電を逃して仰ぐ天の川風来
街の灯が遠きものとす天の川夏海
山頂の小屋の灯りよ天の川無弦奏
ふるさとの空き家増えたか銀河濃し古本屋
生業のペンション畳む天の川たんくろう
露天風呂ひとり占めなり天の川松子
母の居ぬふるさと遠し天の川佐くら
人の世のいづれ一人や天の川山薔薇
気になる句
街灯や それさえ暗く 天の川
一文字空いているところが二箇所。一度清記用紙を見てもらいたいものです。数名だけおられますが全くの少数派です。
一句はスペースなしの一行書きをお願いします。加えて、「それさえ」の「え」。私どもでは歴史的仮名遣いを用いていますので、これも「へ」としたいところです。
入選句ですが、
街灯やそれさへ暗く天の川
として、掲載したい句でした。
一句はスペースなしの一行書きをお願いします。加えて、「それさえ」の「え」。私どもでは歴史的仮名遣いを用いていますので、これも「へ」としたいところです。
入選句ですが、
街灯やそれさへ暗く天の川
として、掲載したい句でした。
選者吟
灯火の明るさに消え天の川素竹
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