「祭」
町の大きな祭り、村の小さな祭り、双方ともに大切な日本です
今回の選者
山本素竹(やまもと そちく)
1951年生まれ
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
書と篆刻の個展を続ける
朝日俳壇賞、日本伝統俳句協会賞など
特選1
祭終へ駅に別るる舁き夫かな薩摩っぽ
選評
少子化で神輿を担ぐ人が少なくなり、祭そのものの存在が危惧されていると聞く。担ぎ手が電車で手伝いに来てくれたのだろうか。昨今の祭が描けている。
特選2
祭消ゆふるさと遠くなるばかり生野薫
選評
子供の頃から慣れ親しんだ故郷の祭がなくなった。懐かしく帰る理由に祭もあったのだろう。しみじみと、祭や故郷に寄せる心情が描かれている。
特選3
あれが我が夫かと思ふ祭かな柚木みゆき
選評
日常生活の中では見ることのなかった夫の一面。見違えるほど立派な姿だったのだろう。惚れ直した……という言葉が似合う。いい話だ。
佳作
子ども神輿へはやはらかき水をかけ枇杷子
早早の祭り中止の回覧板田んぼ
玄関へ子ども神輿や甲高く蒼鳩 薫
賀茂祭軋む牛車の花揺るる宏楽
表門祭神輿にひらきをりかとの巳
娘の髪を編み込んで待つ祭かな沙那夏
過疎の地も祭太鼓に帰省の子古本屋
無人駅わずかに聞こゆ祭笛創遊
祭笛置いて静かな夜の闇一日一笑
三代目までは新参夏祭石塚彩楓
祭の夜手に手を取りて砂浜に谷本義明
場所取りも親の務めの祭かなあつ子
少子化や子供の山車の姿なし令和の子
担ぎ手の他所者多し祭かな杉尾芭蕉
祭果つ三和土に濯ぐ小さき足近江菫花
早早の祭り中止の回覧板田んぼ
玄関へ子ども神輿や甲高く蒼鳩 薫
賀茂祭軋む牛車の花揺るる宏楽
表門祭神輿にひらきをりかとの巳
娘の髪を編み込んで待つ祭かな沙那夏
過疎の地も祭太鼓に帰省の子古本屋
無人駅わずかに聞こゆ祭笛創遊
祭笛置いて静かな夜の闇一日一笑
三代目までは新参夏祭石塚彩楓
祭の夜手に手を取りて砂浜に谷本義明
場所取りも親の務めの祭かなあつ子
少子化や子供の山車の姿なし令和の子
担ぎ手の他所者多し祭かな杉尾芭蕉
祭果つ三和土に濯ぐ小さき足近江菫花
気になる句
山車曳きに 父なき子らを 引き連れて
二箇所に一文字空いているのも気になるが、上五の言い回し、山車を曳きに行く……ということだろうが、状況説明になっているようだ。きっと山車を曳いたのだろうと思うので「山車を曳く父なき子らを引き連れて」……わかりやすいと思う。
選者吟
夜祭は過去に白々街に朝素竹
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