「冬日和」
晴れ渡った冬の日和。冬晴。
今回の選者
今井肖子（いまい しょうこ）
2000年より母千鶴子の手ほどきで作句を始める
2004年日本伝統俳句協会賞受賞
句集『花もまた』
卯浪俳句教室講師、ホトトギス同人
好きなもの：スウォッチ、数学、日本酒
2004年日本伝統俳句協会賞受賞
句集『花もまた』
卯浪俳句教室講師、ホトトギス同人
好きなもの：スウォッチ、数学、日本酒
特選1
冬日和猫と小鳥は遊ぶ距離城内幸江
選評
明るい冬日ときりっとした空気がもたらす微妙なバランスがうまく表現されていますね。
特選2
通学路だった畦道冬日和たろりずむ
選評
だった、という口語表現が必要以上の郷愁を感じさせず、青空や日差しの心地良さを引き立てています。
特選3
亡き人の愛車手放す冬日和みづ杞
選評
冬日和がしっくりくるのがまた少し悲しくもありますが、良い仕上がりの句と思います。
佳作
弁当をぬくめる匂ひ冬日和はぐれ雲
冬日和二人しみじみ老いにけりみのる
嫌なこと少し忘れて冬日和せつこき
かはらけの鳥居をくぐり冬日和渡邉竹庵
冬日和江戸の名残の小石川達ちゃん
冬日和窓から窓へ糸電話砂山恵子
冬日和待つより歩くバス通り音弥
冬日和鏡に映る別の顔雲母
冬日和ゴリラ寝床をととのへる藤田ゆきまち
一日中猫の縁側冬日和杉尾芭蕉
冬日和歩道橋より望む富士長元坊
教室の中眩しくて冬日和曲がりしっぽ
バリカンの襟足撫でる冬日和珍酒
深草の石の羅漢や冬日和立野音思
冬日和今日はにこっとしたポストよしざね弓
冬日和二人しみじみ老いにけりみのる
嫌なこと少し忘れて冬日和せつこき
かはらけの鳥居をくぐり冬日和渡邉竹庵
冬日和江戸の名残の小石川達ちゃん
冬日和窓から窓へ糸電話砂山恵子
冬日和待つより歩くバス通り音弥
冬日和鏡に映る別の顔雲母
冬日和ゴリラ寝床をととのへる藤田ゆきまち
一日中猫の縁側冬日和杉尾芭蕉
冬日和歩道橋より望む富士長元坊
教室の中眩しくて冬日和曲がりしっぽ
バリカンの襟足撫でる冬日和珍酒
深草の石の羅漢や冬日和立野音思
冬日和今日はにこっとしたポストよしざね弓
気になる句
冬晴れや父のなきがらの確かなる
「なきがらが確か」という表現はおそらく実感と思われぐっとくるものがあります。それだけに中八が惜しいなあと……。
冬晴や父のなきがら確かなる
冬晴や確かなる父のなきがら
などとされてはどうでしょう、まさにとても気になる句でした。
冬晴や父のなきがら確かなる
冬晴や確かなる父のなきがら
などとされてはどうでしょう、まさにとても気になる句でした。
選者吟
窓といふ窓にあをぞら冬日和肖子
Web投句箱への投句はこちらから
今月のweb投句はこちらのページで募集しています。
ふるってご参加ください。