五七五で表される俳句はその小さな体の中に大きな宇宙を持っています。そして花鳥風月の運行を諷詠することで人間の存在を自然との関わり合い において再認識させてくれます。
それは万葉集にはじまる長歌、短歌などの流れから生まれた連歌を俳諧の連句として確立させ、やがてその頭にある発句を独立させ現代の俳句とい う形式を作り出してきたということです。
そしてその俳句の特徴として季題とよばれる季節の言葉を入れるというきまりが日本の固有の文化・情緒を表現する大きな役割をしているのです。
しかし今や俳句はHAIKUとして世界のものになってきました。われわれは世界へ発信された自然との対話のある日本の小さな定型詩が人々の心のよりどころとなる日を夢見ているのです。