1月の投句箱

初日の出

2018年1月のお題「初日の出」
(初日、初日影でも可)

今回の選者

田丸千種(たまる ちぐさ)
田丸千種のアイコン
日本伝統俳句協会本部講師 俳歴30年 
第26回日本伝統俳句協会賞受賞
句集『ブルーノート』で与謝蕪村賞奨励賞

特選1

かあちゃんを金色に染め初日さす野風

選評

母こそが万物の源。素朴な「かあちゃん」が神々しき金色に染まる。めでたし。

特選2

二度初日見んとハワイへ発ちしかな夢野夢子

選評

酔狂な「初日」追っかけである。和洋のエネルギーを得てパワフルな一年とならんことを!

特選3

牧に出て初日の馬の尻の艶かぐら

選評

馬は生命力の象徴とも言われる。四本の脚で大地に立ち、初日の祝福を享ける。

佳作

二分計しずかに落つる初日の出隠岐灌木

君が代を義父と歌ひし初日の出月之桂子

飛行機の初日に傾ぐ翼かなこまねこまねき

一山をぬつと出でたる初日の出杉森大介

初日影氣比の社の大鳥居今村征一

玄関の正面拝む初日の出桔梗

富士山を袈裟懸にして初日の出ムッシュ微塵

初日の出真白き年の始まりぬ緑陽

初日さす十勝平野の音はなく渡辺光子

初日の出神馬ゆるりと飼葉食む薩摩っぽ

砂に文字浮かびあがりて初日の出はる太

柔道着黒白並び初日浴ぶ兎勝

三交代明けて車窓の初日かな

初日の出サーフボードに正座して高橋野衣

東京の地平でこぼこ初日影硝子

選者吟

初日の出忽と影置く鳥獣千種

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