俳句入門講座-4

その四、省略する

俳句は17文字という世界一短い定型詩です。
17文字で言いたいことを表すには言葉を選び、余計な部分を省かなくてはなりません。
そこで必然的に「省略」が重要になります。
うまく省略された俳句は研ぎ澄まされ、読み手の想像をふくらませ感動を与えます。
省略が余韻を生むのです。

夏草や兵共がゆめの跡  松尾芭蕉

切れ字「や」で時間と空間が広がります。さらに「ゆめの跡」で、過ぎ去った日々や人間一人一人が持っていた夢が想像され、余韻の大きな句となっています。